広島市内や県内のほかの地域では,例年にくらべて紅葉の進行が,おおむね1週間程度遅いように感じている。三段滝も同様に,今年は紅葉の進行が遅いように思う。たいていの年は,11月3日には山全体が赤茶色くヤケて,「見ごろの最盛期」という印象を受けるものだ。今年はようやく,色づいた木がいきわたりはじめたかな,という印象である。ようやく「見ごろ」の時期がはじまった,という段階である,と言いかえてもよいかもしれない。
紅葉の状況にはああまり期待できず,あちらこちら寄り道したために,三段滝についたのは14時ころになった。ここまで遅くなると,滝の部分が影になるので,写真を撮りにくい。正面からきれいに撮ろうと思うなら,遅くともせいぜい10時までに撮るようにしなければならない。光がよく回りこむ,早朝や曇りの日を狙うという手もある。
正面から撮りにくいときは,下に降りて,横から狙うという方法がある。この位置からでは,滝が3段になっているところは見えないが,いちばん下の段の迫力ある光景を楽しめる。
望遠レンズから広角レンズに変えると,紅葉の進行具合がよく見えるようになる。ようやく,見ごろなものがあらわれはじめた,ということがご理解いただけるだろうか。「見ごろの最盛期」になるのは,たぶん来週末(2016年11月12日ごろ)になるのではないか,と思われる。